この記事は、「音楽ゲームで使えるキーボード」をテーマに、おすすめのゲーミングキーボードをまとめたものである。
最近ブログのアクセスを見ていたら、思いのほかこちらの記事がよく読まれていることに気づいた。前回書いたときは Amazon セールに合わせて急いで書いたもので、あれから新商品も多く出て、書くべき内容もかなり変わった。良い機会なので、この機会に最新版にアップデートしておこうと思う。
通常のキーボード
ノートパソコンについてるキーボードとか、ゲーミング PC を買うとついてくるキーボードとかはあまり音楽ゲームに向いていない。押し心地がふにゃふにゃしているし、同時押しを認識してくれない、ということもある。だから、パソコンで音楽ゲームをしたい!という場合にはお高いキーボードを買う必要がある。
とはいえ「ゲーミングキーボード」と名の付く商品は市場にはあまりにも多すぎる。細かい話は一切抜きにして、おすすめを 2 つに絞った。
HyperX Alloy Origins Core
このブログでもちょいちょい推している HyperX のキーボード。迷ったらとりあえずこれを買っておけば問題ない。
このキーボードのスイッチは、同じ価格帯の他社製キーボードに比べてなめらかで押しやすい。音楽ゲームだけでなく、ふだんのタイピングでも心地良い。またボディ全面にアルミニウムを使用しており、剛性が高いのも特徴。キーをガシガシ叩く音ゲーマーにはぴったりの商品。
その他の特徴は次の通り(*1の内容も参照)。
- 脱着可能なケーブル
- 専用ソフトでキーマップの変更が可能
- RGB ライティング搭載
- 2年間の製品保証
テンキーがついているかどうか、およびキーキャップの材質によって値段が違う。
テンキーについては、基本的にはテンキーなしのもの(テンキーレス)をおすすめしたい。ただ、鍵盤数の多い音楽ゲームを遊ぶ場合には、テンキーあり(フルサイズ)のキーボードが役に立つこともある。こちらのブログも参照。
キーキャップの材質には ABS と PBT の 2 種類がある。PBT のほうが肌触りがよく、なおかつベタつきを抑えられるが、ABS にもライティングが映えやすいという特徴がある。好みと予算に合わせて選ぼう。
また、キースイッチには「赤軸」と「アクア軸」の 2 種類がある。音楽ゲームにはより軽く押せる赤軸がおすすめ。
執筆現在*2の価格は次の通り。
- ABS キーキャップ/テンキーレス:
- ABS キーキャップ/フルサイズ:
- PBT キーキャップ/テンキーレス:
- PBT キーキャップ/フルサイズ:
商品 URL として、個人的にもっともおすすめな PBT キーキャップ/テンキーレスを載せた。
ELECOM VK210S
1万円は高すぎる、もっと安く音楽ゲーム用のキーボードがほしい、という人には、こちらをおすすめしておきたい。
VK210S は、日本の周辺機器メーカー ELECOM によるゲーミングキーボード。このキーボードには通称「銀軸」とよばれるスイッチが搭載されている。ざっくり、ストロークが短くて軽い力で押せるという認識でいい。
ゲームでの使用に最適化されているため、スペースバーが長くなって無変換キーがない*3、キーキャップに独特なへこみがあるといったクセがあるので注意。
執筆現在の価格は 円。とにかく安くゲーミングキーボードを手に入れたい!という人はこれを選ぼう。
Rapid Trigger
より高性能なものを求める人には、Rapid Trigger という機能がついたキーボードをおすすめしたい。
通常のキーボードは、キーをどこまで押したか、キーがどこまで上がったかという「位置」でキーのオン・オフを判定する。ところが Rapid Trigger つきのキーボードでは、キーをどれくらい下げたか、キーをどれくらい戻したかという「動いた・切り返した位置からの移動距離」によって、オン・オフを判定する。より詳しくは、REALFORCE 公式サイトにある「Dynamic mode 機能」(名前が違うだけで、Rapid Trigger と実質同じ)の部分を見てほしい。わかりやすい動画がついている。
で、音ゲーマーにとってこの機能は「縦連打が入りやすい」というメリットになる。高速で鍵盤が降ってくる場合、2 打目以降でキーが戻りきらず、縦連打が反応しない、ということがある。ところが Rapid Trigger つきのキーボードでは、キーを最後まで戻さなくても 0.1mm でもキーを浮かせば「キーを離した」ことになる。これにより、より小さなストロークで縦連打を通せる。さらに言えば、高密度のノーツが降ってきた場合にも、キーが戻りきらずに反応しなかった、という現象を削ることができる。
Rapid Trigger について、またその機能が搭載されているキーボードについてはこちらに詳しくまとまっているが、
この記事ではとりあえず次の 3 つに絞っておすすめしたい。
- 機能性重視:Razer Huntsman V3 Pro
- 静音性重視:REALFORCE GX1
- 安さ重視:DrunkDeer G65
Razer Huntsman V3 Pro
Rapid Trigger がついたキーボードのうちで、現状最もおすすめ。
このキーボードでは光学式スイッチにより Rapid Trigger を実現している。実は多くの Rapid Trigger つきキーボードでは磁力を用いたスイッチが採用されていて、この磁気式スイッチは周囲の磁力や気温の変化に弱い。Huntsman V3 Pro はそうした弱点を克服している。
本体表面にはアルミニウムを使い、また PBT キーキャップを使用するなど、質感もバッチリ高級の装い。もちろんギラギラに光らせることも可能。
サイズはフルサイズ・テンキーレス・ミニサイズ*4の 3 種類。自分のやりたい音ゲーに合わせて選ぼう。
肝心のお値段はというと、執筆現在
- フルサイズ:
- テンキーレス:
- ミニサイズ:
とまあハチャメチャに高い。そのぶん機能性も一級品。予算が潤沢にあるなら、これを購入することをおすすめする。
REALFORCE GX1
日本のメーカー REALFORCE によるゲーミングキーボード。
このキーボードでは、これまた磁気式スイッチと異なり、静電容量スイッチを用いている。このスイッチはキーを押したときの静音性に優れる。音ゲーマーが日々悩まされている騒音問題からもサヨウナラである。ほかにも、アーケード筐体のスイッチに押した感覚が近い*5というメリットもある。またキーの重さは 45g と 30g の 2 種類がラインナップされていて、とくに 30g はものすごく軽い。
お値段は 33,000 円とこちらも高価。とはいえ機能性と静音性を兼ね備えたキーボードは、何万回とキーを叩く音ゲーマーにとって良い相棒となりうる。
DrunkDeer G65
3 万円は高すぎる、とにかく安く Rapid Trigger がほしい、という人にはこちらをおすすめしたい。DrunkDeer はあまり聞きなじみのないメーカーだが、ちゃんと信頼のおけるメーカーなので安心してほしい。
G65 の現在の価格は 円である。先ほど挙げた Rapid Trigger つきキーボードよりもずっと安く買えてしまうし、なんなら市場にはこれより高い Rapid Trigger 非対応のキーボードがいっぱいある。
とはいえ有名なメーカーに比べて日本ユーザーへのサポート対応が手薄なのは事実。そこら辺を許容できる人向け。
というわけで、音楽ゲームにおすすめのキーボードでした。
廉価なものから最強ギアまで、一通りの候補を出したつもりである。おうちで地力上げに励むみなさんの参考になれば幸いです。