【旅行記】愛知県西尾市で一日遊び倒した話

先日ほぼ思い付きで行った愛知県西尾市がけっこうよかったので、そのログを書き残しておくことにする。

高校の後輩と一緒に行った。名前がないと書くのが面倒なのでここではカナちゃんと呼ぶことにする。ミリも本名に被っていないので大丈夫だと思う。

 

目次は時系列順。

 

 

10時45分 西尾駅着。駅についてすぐ観光案内所があった。西尾市、観光事業にガチ。

 

寿司「大漁亭

 

集合してから、駅からちょっと歩いた回転寿司のお店「大漁亭へ。マグロやサーモンなどのよくあるメニューの他、愛知県で獲れた地場の魚が楽しめる。

11時、ほぼ開店と同時に入ったのに席がほぼ埋まっていた。超人気店。

 

地場魚3貫。キス、白ムツ、黒ムツ。

寿司屋に限らないが、ちょっといい値段のメシは「ハズレがない」。頼むネタ頼むネタの全部がおいしい。普段行く一皿100円の回転寿司屋だと「今日のこのネタはあまりおいしくないなあ」ということがあるが、ここはそれがなかった。

 

ちなみに地場魚も本日のオススメみたいなものも食べたけど、一番おいしかったのは限定のぶり腹身だった。カナちゃんは大トロがお気に入りだったらしい。オイ

 

スイーツ「抹茶ラボ」

 

続いては、西尾抹茶を使ったスイーツのお店「抹茶ラボ」へ。

 

名前と裏腹に古風な佇まい。

テレビでも何度か紹介されているらしく、有名人のサインも多くあった。ももクロのサインもあった。4人だった。

 

抹茶エスプーマの乗ったかき氷と、抹茶ジェラートで最も味の濃い「No.3」を注文。カナちゃんはモンブランを注文。

コロナ対策のために、店内で食べる場合は1時間の制限がついていた。まあゆっくり食べても余裕のある時間でしょう。

デカすぎて声が出たおれ「え?」

 

嘘で、かき氷があまりにもデカすぎたので普通に1時間使った。

 

抹茶かき氷それ自体は抹茶の味が前面に出ていてまったく甘くない。甘さは上に乗っているエスプーマがカバーしている。それでもしつこくないのでパクパク食べられる。一般的にかき氷は溶けて水っぽくなると甘ったるくて食べられたものじゃないが、その状態ですらおいしかった。

 

No.3 はほぼお茶の味。甘くはないのでスイーツと呼べるかどうかは微妙だが、ここでしか味わえない香りと苦みに全振りしたジェラートは食べる価値あり。ちなみにこいつ、1時間経ってもぜんぜん溶けなかった。すごい。

 

味噌蔵「はとや」

 

少し歩いて、近くの味噌蔵「みそぱーく はとや」へ。ふだんから自炊でみそ汁を作り続けている*1おれとしては気になるスポットだ。

この味噌屋は所蔵する蔵のうち一部分を一般に公開している。そこでは百年近く使われ、いまも現役で味噌を作り続けている木樽が並んでいる。ふわりと漂う味噌の香りが、働きぶりを示す証拠だ。

通路にずらりと並ぶ木樽は壮観。オタクはでかいものを見るとすぐにテンションが上がる。

このデカさ、写真で伝わらないのが残念なところ。

 

近くの資料館には「はとや」の名前にちなみ、鳩に関する展示がいっぱいあった。鳩笛がずらりと並ぶショーケースは、私設博物館らしい素朴さがあっていい。

鳩笛の展示。かわいい。

 

その後売店をふらつき、せっかくなのでと赤味噌を買ってしまった。関東だとなかなか買えないのでね。

 

史跡「西尾城跡」

 

バスの時間まであと少しあったので、歩いて西尾城跡へ。西尾にも城とかあったんだ。

城まで行くにあたって、尚古荘とよばれる庭園を通る。ここでは日本庭園の雰囲気が味わえる。通り過ぎがちだが、ぜひ見ておきたいポイント。

緑が多いと、心なしか空気も涼しく感じられる。

 

見ての通り人がいないのでゆっくり写真が撮れる。

関東在住の人には皇居近くの北の丸公園、といえば雰囲気は伝わると思う。違うのは北の丸公園にはいつでも人がいっぱいいて、尚古荘には人が全然いないという点である。

 

門の近くには旧近衛邸があり、現在は小さな茶屋として営業している。その庭はいわゆる枯山水のような作りになっている。竜安寺*2といい足立美術館*3といい、枯山水というのは外から眺めるものだと思っていたので、中を歩けるのはとてもいい経験である。

このアングルで枯山水を撮れることはなかなかないよね。

 

そのあとは物見櫓にのぼったり、資料館を見学したりした。どうやら忠臣蔵で有名な吉良吉影ゆかりの地らしい。マジで知らなかった。

 

その後はバスに乗ってガラス美術館へ。

西尾市には観光用のバスがたくさん走っている。1回200円でまあそれくらいかーと思ったがよく見たら「1日200円」だった。全然人が乗っていなかったのでこのバスは赤字を垂れ流しまくっていると思う。

 

美術館「三河工芸ガラス美術館」

 

正式名称は「三河工芸ガラス美術館」。さまざまなガラス作品が展示されている。

 

入ってすぐに、ガラスの生花が出迎えてくれる。圧巻。

 

ふつうの絵画作品に見えるが、全部ガラスでできている。

 

ガラスにちなんで、大小さまざまな万華鏡もある。小さいものは、手で持って手軽に楽しめる万華鏡。そしてもっとも大きなものは、人が中に入って楽しめるものまで。

 

世界最大級の万華鏡「スフィア」。よく見ると手すりが見え、通路があることがわかる。

 

とくに気に入ったのは「四季」をテーマにした室内展示。全面鏡張りの部屋で見る光の展示は圧巻。ぜひとも写真で伝えたかったが、どう撮ってもオタクが映りこむので断念した。ぜひ現地で見てほしい。

 

3階にはモデルガンの博物館があった。おれの銃に関する知識は VALORANT しかない*4ので、西部劇よろしく開く入口のドアがテンションのピークだった。カナちゃんはしっかりリボルバー式銃でテンションを上げていた。偉い。

 

いや、そりゃテンションあがるだろ。

 

博物館「岩瀬文庫

 

バスで駅近くまで帰り、時間があったのでちょっと離れた「岩瀬文庫」へ。

ここは古書の保存を専用に行う図書館。古書と言ってもいわゆる「古本」ではなくて、平安時代の巻物とか、江戸時代の綴じ本とか、そういうもっと歴史の深い書物のことである。その点では図書館というより博物館に近い。

残念ながら企画展示がちょうど展示替えで常設展しか見られなかったが、その中にも面白い展示がいくつかあった。江戸時代に彫られた木版は一見の価値あり。筆で書いた細い文字を彫り出すのは簡単なことではない*5

 

岩瀬文庫蔵書印。これだけ歴史ある図書館なら蔵書印すら展示になる。

 

その後はバスで駅に戻り、お土産を買うことに。西尾抹茶や抹茶を使ったスイーツは、駅前にあるショッピングモール・ヴェルサウォークの「茶々屋南山園」で買える。遅い時間まで開いていて助かった。

 

居酒屋「さかなや道場」

 

最後は駅近くの飲み屋へ。

鯵をイチオシしていたので刺身を頼んだら、さばきたてのものが出てきた。お造りの頭がぴくぴくと動いていたのでちょっとビビった。カナちゃんは嬉々として動画を撮っていた。

 

読者の皆様には静画でお届け。

 

いわゆる普通の居酒屋だが、お魚はおいしかったし、駅から近いし、なによりトイレ含めて店内がキレイだったのでよかった*6

 

話もお酒もはずみ*7、ふたりともしっかり酔って帰宅。無理な早起きをして日中もそれなりに歩いて、疲れた体にはアルコールが効いた。

 

 

正直西尾市に観光地のイメージがなかったが、めちゃめちゃいいところだった。今回は行けなかった史跡や飲食店もたくさんある。レンタサイクルも借りられたらしいので、バスでなくそれで移動する手もあった。もし車があったら、うなぎで有名な一色(いっしき)にも行けたかも。

とはいえ駅に近いエリアだけでも十二分に楽しめる街なので、名古屋に来る予定のある人はせっかくだから来てみては。名古屋から片道40分ほど。

 

なんだか締まらないけど、旅行記だしそんなもんか。

それでは~

 

 

*1:みそ汁しかまともに作れる料理がないともいう。

*2:京都府京都市右京区京都市街からは少し離れにある。

*3:島根県安来市松江市街からそれはもう本当に遠い場所にある。

*4:しかも VALORANT に出てくる銃はすべて現実の銃をモデルにした架空のものである。

*5:おれの小中学生時代の美術における経験がそう主張している。

*6:関東の大衆居酒屋はトイレ含め店内が残念であることがままある。

*7:これは嘘で、おれはレモンサワー1杯で限界を迎えた。