【院試】東工大・情報理工学院に合格しました

 こんにちは。ミカグラです。

 タイトル通り、東京工業大学 情報理工学院 数理・計算科学系の研究室に合格しました。

 ということでクソ長自分語りでもしようかなあと思います。

 ちなみに純度の高い自分語りを完成させるために、院試に際してのアドバイスは別記事を立てて述べようと考えています。完成したらURL貼ります。

 

追記: できました。

 

3qua9la-notebook.hatenablog.com

 

 

 

 

なんで外部受験したの?

 僕は現在、大学で論理学を勉強しています。正確には、大学に通いながら空いている時間に論理学を勉強している、といったほうが正しいかもしれません。

 今の学科に入った理由は「自由時間が取れる」の一点に尽きます。大学の授業で専門的に論理学が学べるような学科は存在しないので、いかに時間をうまく作って自習をするかどうかが大事になってきます。現在自分が所属している学科は、必修が少なく、また卒業に要求される単位数もそこまで多くないため、論理学に関係する他学部の講義を取ったり、履修するコマ数を削って論理学の自習に時間を割くことができました。

 大学院ではより集中的に論理学の勉強をしたいと考えていましたが、自分の所属する大学では魅力的な研究室がなく、外部の大学院に行くことに決めました。

 ちなみに出願時にその研究室以外に興味が持てるところがなかったので、研究室志望の第二志望以降はすべて空欄にしました。たぶんバカなんだと思う。

 

院試勉強

 前述の通り、学部で学ぶ事項と大学院で求められる知識は全く違っていました。そのギャップを埋めるために、院試勉強は早めに始めました。

 学部3年生後期くらいから、院試や院での研究を見据えて、ある程度の数学ができたほうがいいな、と思い、代数学(群論・環論)、位相空間を勉強。学部4年に入って、院試の問題を解いてみると、あまりの線形代数のできなさに絶望。ということで線形代数をもう一度やり直すことにしました。ここらへんは学部の授業で用いた教材や、教科書を使って学習。さらに、学部でたまたま受講していたオートマトンの知識がそのまま院試にことに気づき、その時の教材を使って復習。

 前々から過去問を見て、だいたいの範囲をつかむことはしていましたが、過去問を実際に解いて、といった勉強はだいたい6月ごろから始めました。大問を1問解いて、わからない場合は教科書やインターネットを使って知識の補強や復習に努めました。何らかの手段で解答を入手しておくと楽です。

 過去問をやってたら同じ学科を受ける友達や過去の院試を受けた先輩から「数理最適化が毎年楽」という助言をいただいたので、急いで詰め込みました。シンプレックス表の使い方を覚えればだいたい解けるので楽でした。

 TOEIC対策は8月頭から始めましたが後述の理由により投げました。

 1週間前には過去問を1周(最新3か年に関しては2周)したので、残りの時間は教科書や参考書をひたすら読んで、主要な定理やその導出をひたすら頭に叩き込んでいました。

 

COVID-19

 ゴミ。諸悪の根源。

 受験2週間前くらいに、これの影響で試験場での試験を取りやめ、自宅での筆記試験をしますとの通達が来ました。また、専門科目(数学)の成績は、筆記試験に加え、口頭試問・学部の成績を基に判断します、とのこと。

 筆記試験とは違って、面接での評価は客観的な点数にはできませんから、いくら筆記が高くても不合格でしたと言われれば「あ、じゃあ面接で落ちたんだ」となってそれまでなんですよねー。これはなかなかの不安材料でした。

 その後、本番前日に行われるはずだったTOEIC団体試験がまさかの中止。この瞬間毎日コツコツやってきたTOEIC対策をぶん投げました。英語の成績は調査書をもとに評価するらしい。まさか1年生の成績が院試に影響するとは思わんやろ。どんなサプライズだよ。

 そんなこんなで筆記・面接ともに自室での受験。まあでもほかの大学とか見てるとそもそも筆記試験が存在しないところもあったらしいし、ずっと対策してきた筆記やらせてもらえただけありがたかったな、というところです。

 

本番

筆記試験

 絶起が超怖かったのでGABA for sleepを食べました。それでもマジで寝られなかったので周防パトラのASMRで睡眠に落ちました。パトラ様ありがとう。周防パトラのYouTubeチャンネルはコチラ→ 

www.youtube.com

 GABAとパトラ様の助けもあって当日は7時に起床。朝シャンをして、前日買っておいたウイダーinゼリーを突っ込み、試験時間までTwitterを見つつだらだら。その後Zoomに接続して試験へGO。

 

基本問題 (A, Cを選択)

問題A (線形代数)

 過去問の焼き直し。落ち着いて計算すればやり方は過去問と全く一緒だったので、完答。

 ちなみに試験時間が余ったので検算したら行基本変形を間違えていました(カス) 見直しは、きちんとしようね!

 

問題B (微分積分学)

 変数が2つ出てきたので、できない(雑魚) 後述する問題Cが解きやすかったので、素直にそちらを選択しました。

 

問題C

 論理の問題。集合A上の二項関係Rがかくかくしかじかの性質を満たすとき~、といった調子の問題でした。これも過去問で同じ傾向があったこと、自分が勉強している様相論理のモデル論において同じような議論をした経験があることが生きて完答。

 

応用問題(2, 4, 7を選択)

問題1 (代数)

 過去問に1回だけ出ていたが全く復習をしていなかった自己同型群についての話題が出てしまい、怒りの撤退 「どうせ出ないしやらんでいいやろ」は……やめようね!

 

問題2 (位相)

 開核や閉包、連続写像の基本的な知識が問われる問題。定義に従ってひとつひとつ手を動かして処理すればさして難しい部分はなかったです。完答。

 

問題4 (線形計画問題)

 シンプレックス表を、信じろ。

 変数の係数と定数項に両方パラメーターがあってビビりましたが、冷静に条件を見ればなんとかなりました。

 

問題7 (オートマトン)

 様々な言語の集合に対して、正則な言語に対する正規表現オートマトン、また正則でない言語のpumping lemmaを用いた証明など。正則言語に対する基本的な知識で解けました。pumping lemmaは反例となる語を見つけるのが少し大変ですね。

 

面接

 面接は遅い時間だったので、余裕の起床から時間通りにログイン。名前と受験番号の確認の後、いくつかの質問をされました。

  • 研究室を志望した理由は?
  • 研究分野の主要な定理について
  • 卒研は何してる?
  • 筆記試験の問題について
  • 海外へ行く意思はあるか?

など。

 いわゆる「圧」がかかるようなことはなく、緊張はありつつも終始会話を楽しむことができました。事前に志望する研究室の先生と交流かあったのも幸いしたのかな、と思います。大きな事故はなく終了。

 

結果発表

 筆記の出来は満足でしたが面接でいくらでも変わりうるので受かった確信は持てずずっと不安でした。おそるおそるサイトから結果を見たら合格していたので助かりました。

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大学院になっても合格=サクラサクみたいな風習あるんすねワラ

併願などはしていないので、入学希望調査に「入学希望」を回答して院試終了。お疲れさまでした。

 

おわりに

がんばって卒業しようね。